「Mail Delivery Subsystem」は、送信したメッセージが相手に届かなかったことを通知する自動返信、つまりバウンスメールにGmailが付ける名前です。他のプロバイダーでは、同じものをMail Delivery System、Postmaster、MAILER-DAEMONなどと呼びます。これは人ではなく、返信してもどこにも届きません。ただし、バウンスメールには、メッセージを拒否したサーバーが記載した理由が含まれているため役立ちます。
次に何をすべきかは、以下の3つのケースのどれに該当するかで決まります。
- メッセージを送信したところ、バウンスメールが返ってきた。理由はコードに記載されています。以下のバウンスメールの読み方で確認方法を説明します。
- メッセージを送信していない。誰かがあなたのアドレスを送信者として使用しています。詳しくは送信していないメールのバウンスで説明します。
- サインイン、支払い、または保留中のメールの「release」を求められる。これはバウンスメールを装ったフィッシングです。削除してください。
バウンスメールの読み方
Gmailのバウンスメールには、短い見出し("Address not found"、"Message blocked"、または"Message not delivered")、平易な説明文、さらにその下に受信サーバーの応答で始まるブロックがあります。
The response from the remote server was:
550 5.7.26 Unauthenticated email from example.com is not accepted due to domain's DMARC policy.
確認すべきなのはこの行です。最初の数字は結果が確定的かどうかを示します。5で始まるコードは恒久的な拒否を意味し、メッセージは配信されません。4で始まるコードは一時的な延期を意味し、送信サーバーはしばらく再試行した後、断念してバウンスメールを返します。2つ目のドット区切りのコード(5.7.26)はカテゴリを示し、その後のテキストは受信プロバイダーによる説明です。
一般的なコードの意味
| コード | 一般的な意味 | 対処方法 |
|---|---|---|
550 5.1.1 | アドレスが存在しない("Address not found") | スペルを確認し、リストからそのアドレスを削除する |
552 5.2.2 | 受信者のメールボックスがいっぱい | 送信側では対処できないため、後でもう一度試すか、別の連絡手段を使う |
550 5.7.26 | Gmail: メッセージが認証されていない | 550 5.7.26 |
"DMARC policy" を含む 550 5.7.1 | DMARCに失敗したため拒否された | DMARCの失敗 |
554 5.7.5 | MicrosoftがDMARCレコードを評価できなかった | 554 5.7.5 |
ブロックリスト名を含む 550 5.7.1 | 受信側が参照するリストに送信元のIPまたはドメインが登録されている | ブロックリストチェッカー |
550 5.7.25 | Gmail: 送信元IPに逆引きDNS(PTR)レコードがない | サーバーのプロバイダーに設定を依頼する |
421 4.7.28 など | 短時間に送信しすぎているか、レピュテーションに問題がある | 送信速度を下げ、送信量や内容の変更点を確認する |
コード自体よりも、その後に続くテキストが重要です。サーバーは、リレー設定からスパムコンテンツまで、互いに無関係な拒否に 550 5.7.1 を使用します。550 5.7.1の各種パターンは専用ページで整理しています。
送信していないメールに対するバウンスメール
作成していないメッセージに対するバウンスメールが受信トレイに大量に届く場合、誰かがそのアドレスをエンベロープ送信者(バウンスメールの送信先となるReturn-Path)としてメールを送信し、受信を拒否したサーバーが拒否通知をそのアドレスに返しています。この操作にアカウントへのアクセスは必要ありません。
DMARCポリシーをp=rejectにすると、その大半を減らせます。DMARCを確認する受信側はSMTPセッション中に偽装メールを拒否するため、バウンスメールを生成しないからです。ただし、すべてを防げるわけではありません。メッセージを一度受け入れてから拒否するサーバーは、引き続きバウンスメールを送信します。乗っ取られたリレーが偽装メールを転送して拒否された場合も同様です。また、別のFromアドレスを表示しながらReturn-Pathだけを偽装するスパムは、DMARCの対象外です。ポリシーについては、ドメインを偽装したメールで説明しています。
これとは別に、フィッシングがバウンスメールを装うことがあります。送信者名に"Mail Delivery Subsystem"を使い、緊急性をあおる件名と、"release your messages"へのリンクを含めます。本物のバウンスメールは、送信したメールに対して届き、その内容を引用し、サインインを求めることはありません。
テストレポートでの確認方法
表の複数の行については、レポート内の項目から結果を予測できます。"No reverse DNS"は、Gmailの5.7.25の原因です。ブロックリストチェックでは、検出結果を、受信側が実際に拒否する主要なリストと、影響が状況によって異なる軽微なリストに分けています。これは、おおむねバウンスと迷惑メールフォルダへの振り分けの境界に相当します。認証結果は、5.7.26とDMARCの行に対応します。メールボックスの容量超過やメールアドレスの入力ミスは、いずれの結果からも予測できません。